NPO法人トージバの「大豆レボリューション」
先日、調べものをしていて、「環境goo」サイト内に大豆に関する特集記事を発見。面白かったのでご紹介します。
まずは「『大豆レボリューション』って何?」「もくもくと大豆を抜く女たち」の2ページにわたる、NPO法人トージバの「大豆レボリューション」「大豆トラスト」活動について説明があります。農家での大豆の栽培、大豆製品製造などの共同作業を通して、大豆畑を消費者とつなぐ活動を広めているとのこと。いやー、畑仕事、楽しそうです!
さらに「地大豆に目覚めた豆腐屋さんたち」という記事では、「トージバ」に頼まれて地元の大豆でお豆腐を作り始めた豆腐屋さんを紹介。この中の、近頃は、豆腐も高級なおとり寄せアイテムになっているが、本来、豆腐はデイリーなものだから、地元の人と深くつながっているし、法外に高くする気もない。そんな豆腐屋が、面白い国産大豆で活力を取り戻し、地元の商店街を引っ張っていって欲しいという。
という一節には深く納得しました。国産、国産といっても自分の住んでいる近くの地域を大事にしなくては本末転倒ですよね(でも、こちらで掲載されているお豆腐をぜひ食べてみたくなってしまいましたが…笑)。
大豆という身近なところから「レボリューション」を!という「トージバ」。ぜひこれからもがんばって欲しいです。
関連リンク
大豆&大豆製品をたくさん食べるのは体に良い?悪い?
今回はいつもとは逆に、大豆の摂取が問題になる可能性についても書いてみます。
輸入大豆の安全性
ご存知の方も多いと思いますが、日本の大豆自給率はたったの5%程度。日本で口にする納豆、大豆油、豆腐などの大豆製品は、国内で「生産」されていても、原料も国産とは限りません。現在のところ残留農薬に関しては基準を満たしているものがほとんどのようですが、遺伝子組み換え大豆の表示については「すべてが適切」と言い切れないようです。
輸入大豆製の納豆や豆腐の残留農薬の危険度は?
Health クリック:遺伝子組換え食品をめぐる国内の動き
グリーンピース・ジャパン:遺伝子組み換えをもっとよく知りたい!!
大豆イソフラボンの過剰摂取
2006年6月に食品安全委員会が発表した資料によると、大豆イソフラボンを多く含むという表示のある「健康食品」 のうち、テスト対象24銘柄中14銘柄に「一日上乗せ摂取量の上限値」を超える大豆イソフラボンが含まれていたそうです。現在では改善されているものも多いと思いますが、大豆イソフラボン自体の長期的な過剰摂取は良くないとのこと。大豆や大豆食品とは成分などが違うので、こういった「健康食品」の採り過ぎには注意しなくてはならない、と書かれています。
国民生活センター:大豆イソフラボンを多く含むとうたった「健康食品」
輸入大豆、国産大豆、遺伝子組み換え大豆の表示について
農林水産省が2006年に行った調査によると、調査した177,409点の大豆加工品(豆腐・油揚げ類、ゆば、納豆、豆乳類、みそ)において、延べ2,359点に不適正表示があったそうです。詳細は以下の図(PDF2ページ目より転載)やリンク先でどうぞ。

農林水産省:大豆加工品の「国産大豆使用」表示等に関する特別調査の実施結果について
こういった問題点は何も大豆に限ったことではなく、他のどんな食品にもありうることです。ただ、大豆の「体に良さそう」なイメージに惑わされず、安全な大豆製品をバランスの取れた食生活に取り入れていくことを心がけたいものです。長くなってきてしまうので、今後またそれぞれの点について掘り下げていければと思います。
大豆(ソイ)インキについてもっと調べてみた。
大豆インキとは、インキに使用する石油系溶剤を大豆油に替えたものです。大豆油に、色素、レジン、ワックスを混ぜて作ります。 大豆インキがアメリカの新聞業界で研究され始めたのは1970年代のオイルショック中。石油価格高騰を受けて、インキに使用する石油を減らすために2000種類もの植物油でテストを繰り返したのち、最終的に大豆油が実用化されたそうです。アメリカでは95%以上の主な新聞に加え、商用印刷物の1/4に大豆インキが使われています。[1] 日本では1993年に大豆インキの提供が始まり、1997年に家電メーカーが「ソイシール」を使って大豆インキをアピールしたことで普及が始まったとか。 日本では、新聞・平版インキの64%に大豆インキが使われているそうです。[2]
環境面での利点はこのようなものがあります[3]。
- 紙とインキが分離しやすく、紙繊維の損傷も少ないためリサイクルに適している
- 生分解性に優れ、廃棄処分後に土中で分解しやすい(石油系に比べて約2倍の早さ[1])
- 石油系溶剤に比べ、大気汚染の原因となる揮発性有機化合物(VOC)が少ない
- 通常のインキに比べ乾燥が遅い
- 室温や水分、パウダー散布量などの管理が難しい
こうして見てみると、大豆インキの活用は企業にとっても消費者にとってもいいことが多いと言えると思います。問題点をクリアして、さらに環境への影響が少なく、製造者にとっても扱いやすい製品になるといいですね。
[1] アメリカ大豆協会 - ソイシールについて 大豆インキの環境貢献
[2] 印刷インキ工業連合会:環境と印刷インキ
[3] ハート株式会社:エコの基礎知識・大豆インキ
[4] 福博印刷株式会社: 地球にやさしい大豆インキを使用
[5] ビジネス印刷センター:大豆インキをご存知ですか
関連リンク:
- 吉田印刷所 DTP・印刷用語情報ブログ 【ソイインク】【ソイインキ】【大豆油インキ】【大豆油インク】【SOYINK】
- ウィキペディア:大豆インキ
- インキでも環境基準外れ/「ソイシール」「エコマーク」で一部未達
印刷タイムス。他では読めない日印産連、製紙連などの動きについて、詳しく書かれています。 - 対象企業の約半数が偽装 印刷用インキ問題で
山陽新聞社の記事。違反が見つかった企業の平均出荷量のうち、1.7%がエコマークの基準を満たしておらず、ソイシールでは3.9%とのこと。
テーマ:環境ビジネス(エコ×ビジネス) - ジャンル:ビジネス
「エコマーク」、「ソイシール」ってなんだ?
まずは、エコマークについて。公式サイトの「エコマークとは」ページより引用。
エコマークは、様々な商品(製品及びサービス)の中で、「生産」から「廃棄」にわたるライフサイクル全体を通して環境への負荷が少なく、環境保全に役立つと認められた商品につけられる環境ラベルです。
エコマークの印刷インキの商品カテゴリー認定基準はPDFにまとめられています→印刷インキVersion2.2(PDF) 有効期限2010年12月31日
油性印刷インキには油が使われていますが、亜麻仁油、桐油、大豆油などの植物油を使うことにより揮発性有機化合物(VOC)の低減に役立つそうです。
そして、ソイシール。こちらはアメリカ大豆協会が規定しているもので、- 大豆インキ(ソイ・インキ)を使用して印刷された製品
- 大豆油を含むインキ製品
- 大豆たんぱくを含むインキ製品
これらの商標をつけるためには、インキのタイプによって大豆インキの最低調合率が設定されています(詳細はこちらのページにて)。
Izaニュースの記事によると、今回の偽装事件では、「ソイシールが規定する大豆含有率ではインクの乾燥性が低下するため、品質改良をしたことなどが原因」でエコマーク・ソイシールの基準を満たない製品になってしまったとか。
今回の偽装事件は賞味期限が過ぎた商品を販売していた食品業界の偽装と違って、品質の改善を優先したあまりに認定マークへの対応が抜けてしまったことが問題といえるようです。
どんな理由にせよ商品のラベルや表示に対するきちんとしたチェック体制がなくては、それらを信用することもできなくなってしまいます。
品質も環境も、というのは難しい挑戦ではあると思いますが、日本企業の技術力を生かし、本気でがんばって欲しいと思います。
テーマ:環境ビジネス(エコ×ビジネス) - ジャンル:ビジネス
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